catch-img

不動産の顧客管理をエクセルで行う方法|おすすめ機能と併せて紹介


顧客数が増えてきた不動産会社では、紙やリストを使った顧客管理では手に負えなくなってきているというケースもあるのではないでしょうか。顧客管理を効率化するには、エクセルを有効活用するのが基本です。

この記事では、顧客管理が煩雑になって業務に支障が出てきた不動産会社の担当者に向けて、エクセルを使った顧客管理の方法とメリット・デメリットを解説します。さらに、最新ツールを活用したエクセルよりも効率的に顧客管理を行うやり方についても併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


目次[非表示]

  1. 1.不動産業務における顧客管理の重要性
  2. 2.不動産の顧客管理をエクセルで行う手順
    1. 2.1.顧客情報の管理項目・フォーマット(テンプレート)の設定
    2. 2.2.顧客情報の入力・整理
    3. 2.3.データベースの更新と管理
    4. 2.4.顧客情報の定期的な見直しを行い戦略を立てる
  3. 3.不動産の顧客管理をエクセルで行うメリット
    1. 3.1.操作が簡単
    2. 3.2.汎用性が高い
    3. 3.3.ソフトが導入済みの場合、無料で使用可能
  4. 4.不動産の顧客管理をエクセルで行うデメリット
    1. 4.1.手入力によるミスが発生しやすい
    2. 4.2.複数人での共有・操作が難しい
    3. 4.3.容量が重くなると作業に時間がかかる
  5. 5.不動産の顧客管理をエクセルで行うための便利機能
    1. 5.1.フォーム機能
    2. 5.2.ウィンドウ枠の固定
    3. 5.3.重複チェック
    4. 5.4.ピボットテーブル機能
  6. 6.不動産業務におけるエクセル以外の顧客管理方法
    1. 6.1.CRMとは
    2. 6.2.CRMシステムでできること
      1. 6.2.1.顧客情報の登録・検索機能
      2. 6.2.2.営業サポート機能
      3. 6.2.3.マーケティングサポート機能
      4. 6.2.4.他ツールとの連携機能
  7. 7.CRMシステムを選ぶ際のポイント
    1. 7.1.導入しやすいか
    2. 7.2.目的の機能が備わっているか
    3. 7.3.運用しやすいか
    4. 7.4.サポート体制が整っているか
  8. 8.自社に合った適切な方法で顧客管理を行おう

不動産業務における顧客管理の重要性

不動産のビジネスは取り扱う商材の単価が高く、顧客一人ひとりに対していかに適切にアプローチするかが売上を大きく左右します。顧客管理を徹底することにより、顧客のニーズや情報のやりとりがスムーズに行えるようになり、成約までの流れを円滑に進めることができるのです。

反対に顧客管理がずさんだと、見込み客を逃してしまうリスクが高まり、その顧客を担当した営業者だけでなく、会社全体の業績にも影響するでしょう。

不動産業界は古くからの商慣習がそのまま残っている会社も多く、未だに書類ベースの顧客名簿を使っているケースがあります。また、顧客一人ひとりにそれぞれの担当者がつき、対面や電話で接客するというのが一般的です。担当者同士で顧客情報が共有されていないために、顧客からの急な問い合わせに対応できず、賃貸・売買契約のチャンスを逃してしまう事態も起こりがちです。

たとえシステムを導入していたとしても、古いものを使い続け、むしろ非効率性を高めてしまっている場合もあります。エクセルやその他のツールなどを有効活用して顧客管理を効率化することが、課題解決につなげられるでしょう。



不動産の顧客管理をエクセルで行う手順

不動産業務における顧客管理を効率的に行うには、エクセルを活用するのが有効です。とはいえ、エクセルをどのように使えばいいのか分からない担当者も多いかもしれません。

ここでは、不動産の顧客管理をエクセルで行う手順を4つのステップに分け、順番に解説していきます。


顧客情報の管理項目・フォーマット(テンプレート)の設定

効率的に顧客管理を行うには、情報の入力フォーマットや書き方を統一する必要があります。そのため、初めに顧客管理を行うテンプレートをエクセルで作成し、管理項目やデータ形式を決定した上でフォーマットを設定しましょう。不動産の顧客管理で必要となる主な管理項目は、次の通りです。

法人顧客の管理項目

・顧客番号
・企業名
・所在地
・担当者名
・連絡先 など

個人顧客の管理項目

・顧客番号
・氏名
・年齢
・年収
・住所
・連絡先 など

個人顧客であれば、見込み具合や対応状況といったデータ項目を指定するのも有効です。フォーマットの形式は、自社で管理しやすいものを選ぶようにしましょう。


顧客情報の入力・整理

上の項目で作成したフォーマットに、顧客情報を入力していきます。この際、重複する項目があったら赤背景でアラートを出すなど、入力ルールをあらかじめ決めておくと、重複登録や入力ミスを防ぐことが可能です。

なお、大量のデータを入力した後にミスが発覚すると、一から修正しなければならず手間がかかります。新たなフォーマットを運用する際は、サンプルデータなど少量のデータを使った運用テストを行い、問題ないか事前にチェックしておくのがおすすめです。


データベースの更新と管理

エクセルのデータは最初に登録したもので終わりではありません。顧客から問い合わせがあった時や案内をした時などは、状況やアプローチ結果、コミュニケーションの内容などをデータベースに入力します。対応したらできる限り早めに更新することで、情報の入力漏れを防げます。

常に最新情報へアップデートしておけば、社内の情報管理がしやすくなる上、担当者間での引継ぎも容易になるでしょう。


顧客情報の定期的な見直しを行い戦略を立てる

顧客情報を管理すること自体は目的ではなく、あくまでも成約を獲得するための手段の一つに過ぎません。データベースをこまめに更新して情報をアップデートすると共に、成約率をアップするための見直しを定期的に図っていきましょう。

例えば、最終情報更新日から何日か経過したらアラートが出るようにするなど、一定の条件設定を行うことで、コミュニケーションが取れていない顧客へのフォローアップにつながります。実際に使いながら不便な点や改善点を取り上げ、常に最適化を図ることが大切です。



不動産の顧客管理をエクセルで行うメリット

「データベースで顧客管理といえばエクセル」といってもよいほど、従来の顧客管理の方法として一般化しているエクセルによる管理。なぜエクセルが多くの会社で使用されてきたのか、以下ではエクセルを使った顧客管理のメリットを3点紹介します。


操作が簡単

エクセルは操作がシンプルで直感的なため、ITスキルがそれほど高くない人でも簡単に使えるのが大きなメリットです。

新しいツールを導入するとなれば、社員に向けた勉強会を開催したりマニュアルを作成したりと膨大な準備業務が生じますが、エクセルであればマニュアルなどの準備は最小限で済みます。もともと業務用ツールとしてエクセルは広く浸透しているので、誰でもすぐに使いこなせるでしょう。


汎用性が高い

汎用性の高さも、エクセルが顧客管理でよく用いられる理由の一つです。エクセルは世の中で最も普及している表計算ソフトといっても過言ではなく、あらゆるツールと連携しています。新たなツールを導入する際も、エクセルで作成したフォーマットであればそのまま取り込めるケースが多く、データ移行をスムーズに行えます。

顧客管理以外の業務でもエクセルを用いていれば、シート同士を連携させて、より発展的で使いやすいシートを準備することもできるでしょう。不動産知識のない人でも簡単に使えるため、事務担当者に業務を進めてもらうのも容易です。


ソフトが導入済みの場合、無料で使用可能

エクセルを含むMicrosoft Officeはパソコンに標準装備されている場合も多く、パソコンさえあれば無料で使えるというのも大きなメリットです。運用コストもかからないので、使いにくければいつでも自由にカスタマイズできます。

フォーマット設定や例文設定ができていれば、より簡単に自社仕様のデータベースを作成できるでしょう。他の業務でも使用できるため、コストパフォーマンスが高いツールといえます。



不動産の顧客管理をエクセルで行うデメリット

上述の通り汎用性が高く使い勝手もいいエクセルですが、顧客管理を行う上で注意すべきデメリットもあります。どのような点に注意しなければならないのか、以下3つのポイントを見ていきましょう。


手入力によるミスが発生しやすい

エクセルはデータベースとしては有効に機能しますが、データの入力はあくまでも人間の手で行う必要があります。そのため、ヒューマンエラーが起きやすいというのは大きな課題です。

間違った情報を登録してしまったり、誤って入力済みの情報を削除してしまったりといったトラブルを完全に防ぐことはできません。誰が入力したかという履歴確認も難しい他、誤って削除してしまったデータを復元するのも簡単ではなく、ミスによって顧客を失うリスクもあるでしょう。


複数人での共有・操作が難しい

エクセルは個人で作業するには使いやすいツールである一方、複数人で同時並行して作業するのには向いていません。1人が作業をしていると、他の人は新たに更新することができないため、入力作業が重なると更新の順番待ちが発生してしまいます。

また、上書き保存せずに別ファイルで更新していくと、最新ファイルが分かりにくくなる可能性があります。こうした手間により、業務効率が低下してしまうかもしれません。

加えて、エクセルはセキュリティレベルも高いとはいえず、個人情報の漏えいやハッキングにつながる恐れもあります。特に顧客数が膨大になってくると、管理しにくくなるでしょう。


容量が重くなると作業に時間がかかる

登録されているデータが増えるほど、必要な情報を探し出すのに時間がかかってしまう点もエクセルのデメリットです。ソフトの特性として、データ容量が大きくなると操作が重くなるという問題があります。

顧客数が増えてくると、ファイルを開いたり保存したりするのに時間がかかるようになり、業務に差し支えが生じるケースが出てくるかもしれません。



不動産の顧客管理をエクセルで行うための便利機能

エクセルでの顧客管理をより効率化するには、次に挙げる機能を有効活用したいところです。以下ではおすすめの便利機能の概要と、使用するメリットについて見ていきましょう。


フォーム機能

情報量が増えてくると、どこに入力しているのか見失いがちです。データを上書きしても気付きにくく、誤削除や誤入力の要因になりかねません。

このような場合におすすめの機能が「フォーム機能」です。文字通り、入力フォームの形式でデータ登録できるようになり、データが増えても手入力ミスが起きにくくなります。


ウィンドウ枠の固定

ウィンドウ枠の固定も、データが増えてきた時に積極的に活用したい機能の一つです。登録データの行数が増えると、下にスクロールした際に上部に入力された項目名が画面に見えなくなってしまいます。項目名が見えない状態で情報を入力すると、列がずれるなど入力ミスにつながりかねません。

ウィンドウ枠を固定すれば、常に項目名が表示されるようになり、わざわざ最上部までスクロールしなくても正しい列に入力できます。


重複チェック

顧客管理を行っていると、同じ顧客を重複して登録してしまうケースが起こり得ます。こうした事態を防ぐのに最適なのが「重複チェック」機能です。

ホームタブにある「条件付き書式」の中から「重複する値」を選択することで、登録済みの内容と重複するものを入力した場合、設定したカラーや書式によって簡単に確認できます。


ピボットテーブル機能

ピボットテーブルとは、データベースに登録されたデータの中から項目別に自動集計する機能のことです。エクセルにデータを登録するだけでは集計や分析を行うのは難しいため、蓄積したデータを使って今後の戦略を立てたい場合には、ピボットテーブルの活用が必須といえるでしょう。



不動産業務におけるエクセル以外の顧客管理方法

従来、不動産業務における顧客管理といえばエクセルが一般的でしたが、近年ではより効率的に顧客情報を管理できるツールも登場しています。ここでは、注目を集めているCRMについて紹介します。


CRMとは

CRMは「Customer Relationship Management」の略で、日本語に訳すと「顧客管理」です。その名の通り顧客管理ができるだけでなく、顧客情報を活用するさまざまな機能が備わっているのが特徴です。CRMに備わる代表的な機能として、次のようなものが挙げられます。

  • 顧客情報のデータベース管理
  • 取引履歴の管理
  • 商談履歴の登録、管理
  • 問い合わせ履歴管理
  • メールの自動配信
  • アクセス解析
  • 問い合わせフォーム作成
  • データ分析、レポート抽出 など


CRMシステムでできること

上記のようにさまざまな機能が備わっているCRMですが、具体的にどのような活用ができるのでしょうか。主な機能について、以下で詳しく紹介します。


顧客情報の登録・検索機能

エクセルを使った顧客情報管理のように顧客情報を登録できるのはもちろんのこと、調べたい顧客情報を即座に検索したり、他のサポート機能と自動的に連携したりできる点が大きな特徴です。

共通のフォームを使うので入力がしやすく、必要な情報へのアクセスもしやすいため、エクセルで管理するよりも業務効率を格段にアップできるでしょう。


営業サポート機能

CRMシステムの核となるのが営業サポート機能です。エクセルで登録する顧客情報はあくまでも登録されたデータに過ぎず、データを実践的に活用するには別のツールを併用したり、人的リソースを割いたりする必要があります。

CRMであれば、登録された情報をもとに顧客ごとのおすすめ物件を自動で提案したり、必要なタイミングで必要な内容のメールを自動で作成したり、顧客対応の履歴や日報を作成したりといったことが可能です。データベースに紐づけて顧客情報を一元管理できるので、営業の業務を大幅に効率化できるでしょう。


マーケティングサポート機能

CRMには、顧客の希望条件に合わせた物件情報や更新情報をメールで自動配信したり、顧客の行動履歴や対応履歴をベースに傾向を分析したりすることで、マーケティングを効率的にできる機能が備わっています。

上手に活用すれば、見込み客の追客を効率的かつ効果的に行えるようになる他、今後の経営戦略を練る上での有力な材料になるでしょう。


他ツールとの連携機能

CRMの多くは、他のツールやアプリとの連携機能が備わっています。SNSやメールソフトなどと連携させることで、各ツールで行ったコミュニケーションを自動的に反映できるようになり、顧客管理を一層効率化できます。

ただし、システムによって連携できるツールの種類が異なるため、自社で使っているツールとの相性なども考えて選ぶことが大切です。



CRMシステムを選ぶ際のポイント

効率的に顧客管理を行うには、エクセル以外にCRMを活用するのが有効です。しかし、CRMにはさまざまなシステムがあり、自社のニーズや特徴に合ったものを選ばないと、期待していた効果を得られない可能性があります。以下では、CRMシステムを選ぶ際に意識すべきポイントを紹介します。


導入しやすいか

そもそも導入のハードルが高いシステムは避けた方がよいでしょう。システム導入にあたってはコストがかかるため、まずは自社の予算内で導入できるのか確認する必要があります。

また、導入後も多くの場合はシステム利用料が発生します。月単位で見ればそれほど高くなくても、継続的に使っていこうとすると大きな負担になるでしょう。そのため、長期間運用した場合にも負担が少ないシステムを選ぶ必要があります。

他にも気にすべき点は、操作性です。システムを導入したとしても、社員が使いにくければ浸透しません。操作が直感的で分かりやすく、誰でも使いやすいシステムを選ぶことが大切です。


目的の機能が備わっているか

CRMと一口にいっても、備わっている機能の種類や強みはシステムによって異なります。例えば、営業支援を重視するのか、データの集計や分析といったマーケティング支援を重視するのかによって、適したシステムは変わってくるでしょう。

自社内で優先的に効率化したい業務を整理しておき、CRMシステムを導入する目的を明確にしておくことが大切です。目的を果たせるツールを選べば、業務効率の大幅アップが期待できます。


運用しやすいか

先述の通り、操作性はツール選びの重要なポイントの一つで、加えて運用しやすいかどうかもチェックしておきたいところです。ツール導入後は、基本的に社員全員に使ってもらうことになるため、情報を入力するだけでなく、使いこなせるようになってもらわなければなりません。

操作性が高くて運用しやすいシステムであれば、導入前のレクチャーが不要となり、スムーズに運用をスタートできるでしょう。


サポート体制が整っているか

どれだけ運用しやすいシステムでも、導入したばかりのタイミングでは、使い方や運用方法に関する疑問点やトラブルが発生しがちです。従来、エクセルや紙媒体で管理していたのであれば、なおさらギャップを感じやすくなります。

これまでシステムを使ってこなかった会社でCRMを導入する場合、サポート体制が手厚いシステムを選ぶのがおすすめです。具体的には、サポートを受けられる曜日や時間帯、問い合わせ時の対応方法などをチェックしておきましょう。



自社に合った適切な方法で顧客管理を行おう

会社が成長して顧客の数が増えるほど、効率的な顧客管理が求められます。エクセルを活用して管理するのもよいですが、より業務効率をアップしたいのであれば、CRMシステムの導入を検討するとよいでしょう。

不動産会社側にとってメリットが大きいCRMですが、顧客にとってはそれほどメリットを感じないかもしれません。顧客にもメリットを提供するには、エクセルやCRMと並行して『Facilo(ファシロ)』を活用するのがおすすめです。

Facilo(ファシロ)』は、顧客管理の効率化を実現するだけでなく、顧客専用マイページを自動作成することで新たなユーザー体験を提供します。他社とサービス面で差別化できるので、成約率の向上にもつながるでしょう。

顧客管理の質を向上させて売上につなげるには、エクセルやCRMと共に『Facilo(ファシロ)』の導入をぜひご検討ください。

CONTACT

Faciloを導入して貴社の仲介ビジネスを
次のステージに進めてみませんか?

ご不明な点はお気軽に
お問い合わせください

お役立ち資料は
こちらから

お電話でのお問い合わせはこちら

平日10:00~17:00

無料相談

人気記事ランキング

ページトップへ戻る