不動産営業のメルマガ運用法!おすすめの機能から注意点まで徹底解説
不動産営業において、メールマガジン(メルマガ)は効果的な集客ツールとして用いられることが多いです。メルマガを購読するにはメールアドレスなどの登録が必要になるため、不動産情報への関心度が高い既存顧客や見込み顧客に情報を届けるのに有効な手段といえます。しかし、メルマガを営業方法として導入していない会社や、メルマガの効果を実感できていない会社があるのも実情です。
本記事では、不動産営業において有効なメルマガのコンテンツ案や活用方法、注意点まで詳しく解説します。メルマガを最大限に活用し、効率的な集客や成約率の向上につなげましょう。
目次[非表示]
- 1.不動産業界でのメルマガの特徴
- 2.不動産営業に活用できるメルマガの配信方法
- 3.不動産営業にメルマガを活用するメリット
- 3.1.タイムリーな情報発信が可能
- 3.2.オウンドメディアに誘導できる
- 3.3.長期的・継続的に接点を保つことができる
- 3.4.内容を柔軟に変えて幅広い属性に訴求できる
- 3.5.コストを抑えられる
- 4.不動産営業に有効なメルマガのコンテンツ案
- 4.1.物件の紹介
- 4.2.季節・トレンドを押さえた内容
- 4.3.豆知識系
- 5.不動産営業に役立つメルマガの工夫ポイント
- 5.1.件名のワードを工夫する
- 5.2.メルマガで付加価値を提供する
- 5.3.トレンドを盛り込む
- 5.4.HTML形式のメールを配信する
- 5.5.配信の頻度を調整する
- 5.6.配信のタイミングを考慮する
- 6.不動産営業にメルマガを活用する際の注意点
- 6.1.目的を明らかにする
- 6.2.顧客情報の取り扱いに注意する
- 7.クラウドツールを活用したメルマガ配信がさらに便利
不動産業界でのメルマガの特徴
メルマガとは、企業側から発信したい情報をメールコンテンツ化し、希望する顧客に対して配信するマーケティング手法です。不動産業界では、主に自社で取り扱う物件情報や主催するセミナー情報などを配信することで顧客に関心を持ってもらい、案件の成約につなげる目的で使用されます。
メルマガは事前に情報登録が必要となるため、既存顧客および自社のサービスを認知している見込み顧客に対してアプローチするのに有効な手段です。顧客側からすれば、メルマガはあくまでもきっかけとなる情報を得るためのものであり、そこからWebサイトやイベントなどに遷移することで、具体的なアクションへとつながっていきます。
不動産営業に活用できるメルマガの配信方法
メルマガは登録している顧客に対して一斉に配信するだけでなく、ある属性に当てはまる顧客に限定して配信するなど、さまざまな配信方法を選ぶことが可能です。ここでは、不動産営業に活用できるメルマガの配信方法を4つ紹介します。
一斉配信
一斉配信は、文字どおりメルマガに登録している全ての顧客に対して、同じタイミングで一斉にメールを配信する方法です。発信したい情報を満遍なく行き渡らせることができるため、全社で行うイベントやキャンペーンなどの情報、営業に関するお知らせなどを周知するのに向いています。
セグメント配信
特定の属性に該当する顧客にのみ、メールを配信する方法がセグメント配信です。顧客がメルマガの情報登録をする際、年齢・性別・居住地などの個人情報を入力してもらうようにしておき、登録された情報に基づいて分類します。その分類にしたがって、送信先を限定してメールを展開する方法です。
年齢・性別を限定したキャンペーン情報や、特定の層に人気の高い物件情報などをセグメント配信すれば、メールの開封率を高められるでしょう。
ステップメール
ステップメールとは、見込み顧客が起こした行動などに合わせて適切なタイミングで段階的にメールを送る方法です。例えば、メルマガ登録時に1回目の自動メール、情報請求時に2回目、来店予約時に3回目など、見込み顧客の行動にリンクして関連する内容のメールを送ることで、自社サービスに対する興味関心を維持する効果が期待できます。
サブアカウント管理
メルマガサービスでは、全体を統括するメインアカウントの下にサブアカウントを設けることが可能です。本社や本店をメインアカウントにして、各支店や営業所にサブアカウントを付与するといった使い方が一般的です。
全社的なキャンペーン情報は全ての顧客に配信しつつ、エリア限定の物件情報などはサブアカウントに登録している顧客のみに限定配信するなど、より柔軟な運用ができるようになります。
不動産営業にメルマガを活用するメリット
既存顧客や見込み顧客の追客が重要な役割を果たす不動産営業では、メルマガの活用が大きなメリットをもたらす可能性があります。不動産営業でメルマガを使うとどのような利点が考えられるのか、以下で5つのポイントを見ていきましょう。
タイムリーな情報発信が可能
メルマガは、テキストさえ作成すればいつでも配信できるため、さまざまな情報をタイムリーに発信できるのが大きなメリットといえます。不動産営業において、新着物件の紹介や期間限定のキャンペーン・セール、週末のイベント情報などをタイムリーに配信すれば、見込み顧客へ効果的にアプローチできるでしょう。
また、期間限定のクーポンや先着特典など、メルマガ会員のみのお得な情報を発信するのも有効です。あらかじめ決められた配信スケジュールに沿って行う運用に、タイムリーな情報発信を適宜盛り込んでいくと、より効果的なメルマガ運用になるでしょう。
オウンドメディアに誘導できる
開封しただけで完結しないのも、メルマガの強みの一つです。メルマガ内にリンクやボタンを設置すれば、オウンドメディアへ効果的に誘導でき、具体的な案件化につなげられます。メルマガに記載する情報は必要最低限にとどめ、できる限りオウンドメディアへ誘導するのがおすすめです。
不動産営業においては、物件やモデルハウスの画像・動画などの視覚的要素によって、購買意欲の向上が見込めます。視覚的情報が充実しているオウンドメディアへ積極的に誘導すれば、成約率の向上につながるでしょう。
長期的・継続的に接点を保つことができる
電話や窓口での接客だけでは、顧客との接点を維持するのは難しいのが現実です。長期的・継続的に接点を持ち続けるには、メルマガ配信が効果的でしょう。メルマガであれば、顧客側から配信停止を選択しない限り、継続して手軽にアプローチすることが可能です。
配信停止されないようにするには、それぞれの顧客が求める情報を求めるタイミングで配信し続ける必要があります。メルマガの運用メニューから開封率やクリック率を分析し、顧客がどのような情報を求めているのか正確に把握することが大切です。
不動産は高価な商品なので、一般的な商品に比べて長期で検討する顧客も多くいます。配信内容がニーズと合っていれば、メルマガによる長期的なアプローチが成約につながる可能性は高まるでしょう。
内容を柔軟に変えて幅広い属性に訴求できる
先述の通り、メルマガはセグメント配信やサブアカウント管理などの機能を利用できるため、顧客の属性や興味関心に応じてフレキシブルな配信が可能です。同じトピックを配信するのでも、顧客セグメントごとに内容や表現を変更すれば、顧客の関心度を一層高められるかもしれません。
また、メッセージごとの開封率やクリック率を分析すると、内容をブラッシュアップしていけるのもポイントです。電話やダイレクトメールなどに比べ、幅広い属性へ効果的に訴求できます。
コストを抑えられる
ダイレクトメールやチラシで追客・集客する場合、送付物の作成および印刷、郵送が必要であり、数が増えるほど大きな手間とコストがかかります。一方、メルマガは電子メールで一斉送信することができるので、郵送物を作成するコストが一切かかりません。他にも、電話をしたり直接店舗に来店してもらったりする時間を省けるので、営業コストも節約できるでしょう。
不動産営業に有効なメルマガのコンテンツ案
不動産営業と親和性の高いメルマガですが、どのようなコンテンツを配信すると顧客へ効果的にアプローチできるのでしょうか。以下では、不動産営業のメルマガでおすすめのコンテンツ案を3つ紹介します。
物件の紹介
不動産営業のメルマガにおける王道コンテンツが「物件紹介」です。自社が取り扱う物件の詳細を、関心度の高い見込み客に限定して配信することができます。具体的には次のような情報を記載するとよいでしょう。
- 物件所在地
- 最寄り駅、駅からの所要時間
- 周辺状況
- 部屋の設備
- 画像
- 間取り図
- 専有面積、部屋数(◯LDKなど)
- 家賃、売買価格
- 諸費用 など
できるだけ具体的でキャッチーな情報を提供すると、読み手の興味を引き出すことができます。メルマガを読んで終わりにするのではなく、オウンドメディアや物件見学などの行動に誘導できる内容を考えましょう。より関心を引きたい場合は、物件のポイントを紹介する短めの動画を配信するのもおすすめです。
季節・トレンドを押さえた内容
メルマガでは、季節やトレンドを押さえたコンテンツを配信するのも有効です。注目キーワードなどを盛り込んだ内容にすれば、顧客の興味を惹きつけられるでしょう。例えば、2〜3月の引越しシーズンには「引越し準備に必要なこと」「荷物の梱包の仕方」「引越したらやるべきこと」など、顧客にとって有用なコンテンツを配信します。その他、地域情報の紹介、暮らしに役立つ情報など生活に寄り添ったコンテンツや、不動産売買・賃貸のノウハウに関するコンテンツなども、メルマガに向いています。
豆知識系
「物件選びの際に気をつけるポイント」「物件見学でチェックすべきこと」など、住まいに関する豆知識のコンテンツも人気です。ターゲットを決めて、ターゲット層が求める住まいや地域に関する情報をセグメント配信する方法もあります。20〜30代の子育て世代に向けて配信するなら「子育てしやすい物件や周辺環境の特徴」、DINKSに向けて配信するなら「ペットが喜ぶ住宅設備」など、物件探しの参考になる情報を配信するとよいでしょう。
不動産営業に役立つメルマガの工夫ポイント
メリットの多いメルマガですが、どのように活用すれば不動産営業により役立てられるでしょうか。不動産営業でメルマガを使用する時に取り入れたい、コンテンツづくりにおけるポイントや工夫を順番に紹介します。
件名のワードを工夫する
メルマガが顧客のメールアドレスに届いたとしても、開封して読んでもらわなければ意味がありません。そのため、いかに開封率を高めるかが重要です。より多くの顧客に開封してもらうには、受信者の気を引くようなタイトルをつけましょう。
タイトルに具体的な数字を入れたり、メルマガ読者に対する限定感を演出したりすることで、開封してもらえる可能性が高くなります。近年ではスマホでメールをチェックする人も多いので、スマホの画面で見切れてしまわないよう、タイトルの文字数を調整するのも効果的です。
メルマガで付加価値を提供する
メルマガを開封したものの単なるお知らせばかりでは、本文を読んでいる途中で多くの顧客が離脱してしまいます。タイトルや冒頭文で、読者限定のキャンペーンや特典のお知らせがある旨を紹介するなど、顧客にとって何かしらのメリットがあると感じさせることが大切です。キャンペーンや特典の詳しい内容を文中に盛り込めば、本文を読み続けてもらえる可能性が高まります。
トレンドを盛り込む
不動産営業のメルマガにおける王道コンテンツといえば物件紹介ですが、毎回テンプレ的に物件を紹介するばかりでは、顧客に飽きられてしまいます。時事ネタや季節もの、住まいや暮らしに関するトレンドなどを盛り込むと、内容に変化が生まれて顧客の興味関心を惹きつけられるかもしれません。
HTML形式のメールを配信する
文章がただ羅列されただけのメルマガだと、内容がどれだけよくても読み進める気がなくなってしまいます。テキスト形式ではなくHTML形式のメールにすれば、文字色を変えたりマーカーを引いたりして、重要なポイントを効果的に示すことが可能です。加えて、視覚的な訴求により、読者の関心を高めることができます。文章は、あくまでも簡潔で分かりやすく書くように心がけましょう。
配信の頻度を調整する
メルマガの運用では配信の頻度が大切です。配信が多過ぎるのも少な過ぎるのもよくないため、適切な頻度で定期的に配信しましょう。とりわけ頻度が高過ぎる場合、配信停止にされる可能性が高まります。配信停止を避けるには、メッセージの開封率やクリック率、配信停止数などを分析し、適切な配信頻度を探る必要があります。
配信のタイミングを考慮する
メルマガを効果的に活用するには、配信の頻度に加えてタイミングも考慮しましょう。一般的に休日より平日の方が開封率が高い傾向にある他、時間帯別では午前中から昼にかけて、また夕方の時間帯に配信したメルマガの開封率が高くなっています。運用初期は時間や曜日を変えながら配信し、開封率の高まるタイミングを割り出すのが望ましいでしょう。
不動産営業にメルマガを活用する際の注意点
ポイントを押さえて活用すれば有効なメルマガですが、使い方を誤ると逆効果になる恐れもあります。不動産営業でメルマガを活用する時には、次のような点に注意しましょう。
目的を明らかにする
メルマガを配信する目的があやふやだと、配信内容の方針が定まらずに効果が薄れてしまいます。目的によって適したアプローチ方法が異なるため、サービスを開始する前に、あらかじめ目的を明確にしておくことが大切です。メルマガの配信目的としては、以下のようなものが挙げられます。
- 自社の認知度を高める
- ブランドイメージを向上する
- 既存顧客、見込み顧客との関係性を深める
- 問い合わせや来店予約などのコンバージョンを獲得する
メルマガを使って何をしたいのか明確にすれば、コンテンツの方向性や目標が自然と定まるでしょう。
顧客情報の取り扱いに注意する
メルマガの一括送信時には、他の登録者のアドレスが受信者に分からないよう設定しなければなりません。しかし、設定を誤ったまま配信してしまうと、登録者のメールアドレスや氏名といった個人情報が外部に漏えいしてしまうリスクがあります。
一回でもこのような事態が起これば、それまで築き上げた顧客との信頼関係が崩れてしまいます。メールソフトで送信するとミスにつながりやすいため、自動で送信設定ができる専用ツールを使用するのがおすすめです。
クラウドツールを活用したメルマガ配信がさらに便利
既存顧客や見込み顧客に情報を届けられるメルマガを活用すれば、不動産営業をより効率的に行うことができます。タイムリーで顧客にとってメリットのあるコンテンツづくりを心がければ、メルマガを通して顧客との長期的・継続的な関係を築けるでしょう。
メルマガの効果を高めるには、ベースとなる顧客管理の効率化と適正化が欠かせません。実際の顧客ニーズは十人十色であり、性別や年代といった属性だけでセグメント送信しても、顧客の求める情報を提供できない可能性があります。
そこでおすすめなのが、不動産に特化したコミュニケーションクラウド『Facilo(ファシロ)』を活用したメールアプローチです。『Facilo(ファシロ)』には、提案に対する顧客の反応や物件の閲覧ログ、物件探しの本気度や物件の好みを可視化する機能が備わっており、顧客ごとの細かなニーズを汲み取り、いま情報を欲している人を見極めて個別にアプローチをすることができます。
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