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不動産の追客電話マニュアル──シーン別トーク例・通電率を上げるコツ・電話後の導線設計

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目次

不動産の追客電話で成果を出すカギは、「反響後すぐにかける」「シーンに合ったトークを使う」「電話後のフォロー導線を設計する」の3つだ。 トークスクリプトの有無だけで通電からアポ獲得への転換率は大きく変わる。本記事では、初回・2回目・断られた後の具体的な会話例、通電率を上げる曜日・時間帯のテクニック、電話後のメール・LINE・マイページを使ったフォロー設計までを網羅する。

追客電話は不動産営業の基本でありながら、「何を話せばいいかわからない」「電話に出てもらえない」「アポにつながらない」という悩みを抱える営業担当者は多い。原因の多くは、トークの準備不足と電話後のフォロー設計の欠如だ。

この記事では、追客電話のかけ方を「すぐに使えるトークスクリプト」付きで解説する。反響営業の全体像は「不動産の反響営業ガイド」で詳しく扱っているので、反響獲得から成約までの全プロセスを知りたい方はそちらも参考にしてほしい。
⇒不動産の反響営業ガイド

追客電話はなぜ「今すぐ」が必要なのか──データで見る初動の効果

反響後の対応スピードは通電率・アポ率に直結する。営業時間内なら当日中の電話が現実的な最低ラインだ。「電話はもう古い」という声もあるが、温度感をリアルタイムで把握できる即時性・双方向性は他チャネルにない強みである。

反響後の対応スピードと通電率の関係

反響から電話までの時間が長くなるほど、通電率は下がる。 一括査定サイトの反響は4〜6社に同時配信されるため、最初に電話した会社が圧倒的に有利だ。

反響後の経過時間通電率の目安備考
30分以内50〜60%準備込みでこの水準なら十分早い
1〜3時間以内40〜50%現実的に最も多いゾーン
当日中30〜40%営業時間内なら当日中が最低ライン
翌日以降15〜25%他社に先を越される可能性が高い

※通電率は反響元(一括査定/自社HP/ポータル)や地域で大きく異なる。上記は一括査定サイト経由の反響を想定した目安値。不動産会社のミカタが公開する月次集計レポートでは、媒体別・時期別の通電率データが毎月更新されている。

ただし、「とにかく早ければいい」わけではない。顧客情報の確認、物件の下調べ、トークの準備をせずに電話すると、「何も調べてないのに電話してきた」と不信感を持たれる。準備を整えた上で、営業時間内なら当日中に電話するのが現実的なベストプラクティスだ。

営業時間外に入った反響は、自動返信メールで「翌朝○時にご連絡します」と伝え、翌朝一番で架電する。

「電話はもう古い」は本当か──チャネル別の特性比較

「今どき電話なんて出ない」「LINEの方が反応率が高い」──こうした意見は増えているが、電話には他のチャネルにない強みがある。

チャネル即時性双方向性温度感の把握心理的ハードル向いている場面
電話△ 出ない人もいる初回接触、アポ取り、緊急連絡
メール×物件情報送付、経過報告
SMS×不在時の一報、短い確認
LINE継続的な情報提供、画像送付

電話の最大の強みは「温度感がリアルタイムでわかる」こと。メールでは読み取れない声のトーン、間の取り方、質問の内容から、顧客の本気度をその場で判断できる。

ただし、電話だけに頼るのはリスクがある。不在が続く顧客、電話を嫌がる顧客には、メールやLINEに切り替える柔軟さも必要だ。電話を起点にして、顧客の反応に応じてチャネルを使い分けるのが最も効果的なアプローチになる。

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シーン別トークスクリプト──初回・2回目・断られた後の会話例

追客電話のトークはシーン別に使い分けるのが鉄則。初回は「アポ取得」に絞り、査定額や物件詳細は伝えない。2回目以降は情報提供で接点を維持し、断られた後も再接触余地を残す。

初回電話:反響直後の第一声から訪問アポまで

初回電話のゴールは「訪問アポイントを取ること」の一点に絞る。 電話で物件の詳細や査定額を話し始めると、「電話で済んだ」と思われて訪問の機会を失う。

以下は反響元別のトークスクリプト例だ。太字が「必ず伝えること」、それ以外は状況に応じてアレンジしてよい。

一括査定サイト経由の反響(売却):

「お忙しいところ失礼いたします。○○不動産の△△と申します。
先ほど〔サイト名〕で査定のご依頼をいただきまして、ありがとうございます。

【必ず伝える】○○エリアで年間○件の売却をお手伝いしております。
お電話したのは、正確な査定をお出しするために一度お伺いしたいと思ったからです。
30分ほどお時間をいただければ、周辺の成約事例もお持ちしてご説明できます。

今週末のご都合はいかがでしょうか?
土曜と日曜でしたら、どちらがよろしいですか?」

ポイント:

  • 自己紹介は社名と名前だけ。長い会社説明は不要
  • ○○エリアで年間○件」で信頼感を作る。数字は盛らない
  • 査定額は言わない。「正確な査定にはお伺いが必要」で訪問理由を作る
  • 「いつがいいですか?」ではなく「土曜と日曜どちらが?」と二択で聞く

ポータルサイト経由の反響(購入):

「お忙しいところ失礼いたします。○○不動産の△△です。
先ほど〔ポータル名〕で△△マンションにお問い合わせいただきまして、
ありがとうございます。

【必ず伝える】こちらの物件、まだご内見いただけます。
実は同じ物件に今週○件のお問い合わせが入っておりまして、
お早めにご覧いただくのがよいかと思いお電話しました。

今週か来週で、ご都合の良い日はございますか?」

ポイント:

  • 物件名を具体的に伝える(「お問い合わせの件で」はNG。何の件かわからない)
  • まだ内見できます」「他にも問い合わせが入っている」で緊急性を伝える
  • 嘘は絶対にNG。問い合わせが入っていないのに「入っている」とは言わない

自社HP経由の反響:

「お忙しいところ失礼いたします。○○不動産の△△です。
弊社のホームページから〔査定依頼/物件のお問い合わせ〕をいただきまして、
ありがとうございます。

【必ず伝える】○○エリアの物件は私が担当しておりまして、
このあたりの相場感やお住まいの選び方について詳しくご説明できます。

もしよろしければ一度お会いしてお話を伺いたいのですが、
今週のご予定はいかがでしょうか?」

ポイント:

  • 自社HP反響は一括査定と違い、自社に興味を持ってくれている顧客。競合感を出す必要はない
  • 「担当エリアの専門家」として信頼を構築する方向でトークを組み立てる

2回目以降:「検討中です」の顧客への切り込み方

2回目以降の電話のゴールは「情報提供」を切り口にした関係維持だ。 「その後いかがですか?」だけの電話は、顧客にとって催促にしか聞こえない。

「検討中です」への返し方:

「承知しました。ご検討中とのこと、ありがとうございます。
実は、○○エリアで今週新しく出た物件が〔1件/数件〕ありまして。
お探しの条件に近いものがあったのでご案内したいと思ったのですが、
メールでお送りしてもよろしいですか?

ちなみに、前回○○マンションをご覧になって、
気になった点や「ここは違うな」と思った点はありましたか?」

ポイント:

  • 「検討中」を受け止めた上で、新しい情報を提供する理由を伝える
  • 「メールでお送りしてもいいですか?」で次回接点を確保
  • 最後に前回の振り返り質問を入れる。条件の変化を引き出すチャンス

「まだ時期じゃないんです」への返し方:

「かしこまりました。ご売却の時期が決まっていないとのこと、
全く問題ございません。
ただ、○○エリアの相場は〔上昇/下落〕傾向にありまして、
定期的に相場情報だけお送りしてもよろしいですか?
売却をお考えになったタイミングでお役に立てるかと思います。

次回のご連絡は、1ヶ月後くらいでよろしいですか?」

ポイント:

  • 「まだ時期じゃない」を否定しない。受け止める
  • 相場情報の定期送付という名目で接点を維持
  • 次はいつ連絡していいか」を顧客に決めてもらう(押し付け感を消す)

断られた後の再架電:関係を切らずに接点を維持する

「他社に決めました」「もう結構です」と言われたら、即座に引き下がる。 食い下がっても挽回できる確率は極めて低く、悪い印象だけが残る。

「他社に決めました」への対応:

「承知しました。○○様に合った会社が見つかったこと、
よかったです。

もし今後、別の物件のご売却やご購入をお考えになることがあれば、
いつでもお気軽にご連絡ください。
○○エリアの相場情報は引き続きメールでお届けしてもよろしいですか?
ご不要であればおっしゃってください。

本日はありがとうございました。」

ポイント:

  • 「よかったです」と肯定する。嫌味にならないように
  • 「別の機会に」で将来の接点余地を残す
  • メールの継続可否を確認。OKなら長期ナーチャリングのチャネルが残る
  • 最後は「ありがとうございました」で気持ちよく終わる

購入・売却・賃貸で変わるトーンとゴール

追客電話のゴールとトーンは業態によって大きく異なる。同じトークスクリプトを使い回すのはNGだ。

業態電話のゴールトーンの特徴注意点
購入内見アポの取得物件の魅力を簡潔に伝え、「見に行きたい」を引き出す物件の詳細は電話で話しすぎない。内見で体験してもらう
売却訪問査定アポの取得「正確な査定にはお伺いが必要」で訪問理由を作る電話で概算査定額を言わない。高い額を言うと訪問なしで比較される
賃貸内見アポの取得スピード重視。賃貸は即決が多いので当日・翌日の提案が有効条件の優先順位をヒアリングし、「完璧な物件はない」前提で提案する

業態別の追客頻度・期間の目安:

項目購入売却賃貸
追客電話の頻度週1〜2回週1回初回後2〜3日以内に再架電
追客期間1〜6ヶ月1〜3ヶ月1〜2週間(短期決戦)
切り替え判断条件変更がないか月1確認他社で媒介契約済みか確認1週間反応なしでメールに移行
追客電話のコツ新着物件情報を「お知らせ」として電話する相場変動を理由に電話する「まだ空いています」の一言で内見を促す

売却の追客電話については「不動産売却の集客方法7選」でも反響→査定のプロセスを詳しく解説している。
⇒不動産売却の集客方法7選

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通電率を上げる追客電話のコツ──曜日・時間帯・不在時対応

通電率は曜日×時間帯の組み合わせで大きく変わるため、闇雲にかけるのは非効率だ。不在時は「SMS→留守電→再架電」のフローを事前に決めておき、5回不通で電話追客は一旦停止してメール追客に切り替える。

曜日×時間帯の通電率マトリクス

追客電話は「いつかけるか」で通電率が大きく変わる。 不動産会社のミカタが実施した売主向け架電調査「売主への電話、一番繋がるのは●曜日の●時です」では、火曜日の午前中が最もつながりやすいというデータが出ている。実際、通電率は架電タイミングだけで20〜30ポイント変わることもある。闇雲に100件かけるより、時間帯を狙って50件かける方が結果は出る。購入検討者も含めた一般的な傾向を以下にまとめる。

時間帯\曜日
9:00〜10:00
10:00〜12:00
13:00〜15:00
15:00〜17:00
17:00〜19:00
19:00以降××

(◎=通電率高い、○=標準、△=やや低い、×=避けるべき、─=水曜定休の会社が多く架電しづらい)

通電しやすい時間帯の傾向:

  • 平日の10:00〜12:00: 出社後の落ち着いた時間帯。特に火曜・木曜が狙い目
  • 平日の17:00〜19:00: 仕事終わりの時間帯。金曜の夕方は週末の予定調整もしやすい
  • 土曜の10:00〜12:00: 休日の午前中。購入検討者は在宅率が高い

避けるべき時間帯:

  • 19:00以降の土日(プライベートの時間。マイナス印象)
  • 月曜午前(週の立ち上がりで忙しい人が多い)

不在時の対応フロー:SMS→留守電→再架電のベストプラクティス

電話に出ない=興味がない、ではない。 仕事中、運転中、知らない番号は出ない方針など、理由はさまざまだ。不在時の対応フローを事前に決めておくことで、「出なかったからそのまま放置」を防げる。

推奨フロー:

1回目不通 → 即SMS送信
 ↓
2回目不通(翌日、時間帯を変えて)→ 留守電メッセージ
 ↓
3〜4回目不通(曜日・時間帯を変えて)→ 架電を継続
 ↓
5回目不通 → メール追客に切り替え

SMS例文(1回目不通後すぐ送る):

○○不動産の△△です。先ほどお電話いたしましたが、
ご不在のようでしたのでSMSにて失礼します。
〔サイト名〕でのお問い合わせありがとうございます。
改めてご連絡いたしますが、ご都合の良い時間帯がございましたら
ご返信いただけますと幸いです。△△(電話番号)

留守電メッセージ例(2回目不通後):

「○○不動産の△△と申します。〔サイト名〕でお問い合わせいただいた
件でご連絡しました。お忙しいところ何度も失礼しております。
ご都合の良い時間帯にお電話いただくか、
先日お送りしたSMSにご返信いただけますと幸いです。
私の番号は090-XXXX-XXXXです。よろしくお願いいたします。」

ポイント:

  • SMSは電話直後に送る(30分以上空けると「さっきの電話は何だったんだろう」と忘れられる)
  • 留守電は20秒以内。長いメッセージは途中で切られる
  • 5回不通でも、メールで「ご連絡がつかなかったため、メールにて失礼します」と送る

着信拒否・無視が続く場合の判断基準

5回架電+SMS+メールで反応がない場合、電話追客は一旦停止する。 業界の現場感覚では5〜6回の架電は通常の範囲内だが、これ以上は着信拒否や口コミサイトでのクレームにつながるリスクがある。

追客中止の判断基準:

状況判断次のアクション
5回架電+SMS+メールで反応なし電話追客を停止月1回のメルマガのみ。3ヶ月後に状況確認の電話1回
「もう電話しないで」と明言即時停止電話・SMSは完全停止。メールのみ(解除方法付き)
着信拒否されている即時停止メールのみ。半年後に手紙で案内
「忙しいので後日」と言われた継続指定された日時に再架電

追客メールへの切り替え方法は「追客メールガイド」で詳しく解説している。
⇒追客メールガイド

売主への追客を効率化し、対応漏れをなくす仕組みとは
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電話後のフォロー設計──メール・LINE・マイページへの導線

追客電話だけで成約まで持っていくのは難しく、電話後のフォロー設計が成約率を左右する。顧客の温度感を高温・中温・低温に分類し、それぞれに合ったフォローシナリオを組むのが追客方法のコツだ。属人化を防ぐには、架電記録の共有とスクリプトの標準化が必須。

電話後30分以内にやること

電話が終わったら、30分以内に以下の3つを実行する。 「あとでやろう」は100%やらない。

1. 通話記録を残す:

  • 通話日時、通話時間
  • 話した内容の要点(顧客の反応・質問・懸念点)
  • 次回アクション(いつ、何をするか)
  • 温度感(高温・中温・低温)の判定

2. サマリーメールを送る:

件名: 本日のお電話ありがとうございました(○○不動産 △△)

○○様

本日はお忙しい中、お電話にお時間いただきありがとうございました。

お電話でお伝えした内容をまとめましたのでご確認ください。
・○○エリアの直近の成約事例: 3LDK ○,○○○万円(築○年)
・○月○日(○)○時にお伺いする予定です

当日は周辺の成約データもお持ちいたします。
ご不明点がございましたらお気軽にご連絡ください。

○○不動産 △△
電話: 090-XXXX-XXXX

3. 約束した資料・情報を送付する:

  • 物件情報を「送ります」と言ったなら、30分以内に送る
  • 相場データを「お送りします」と言ったなら、当日中に送る
  • 言ったことを守るだけで、他社との差がつく

温度感別フォローシナリオ(高温・中温・低温)

顧客の温度感によって、フォローの頻度・内容・チャネルを変える。 全員に同じペースで電話するのは非効率だ。

温度感の判断基準:

温度感顧客の発言・行動例判定
高温「今月中に決めたい」「内見したい」「査定に来てほしい」「住宅ローンの審査を始めた」すぐ動く顧客
中温「半年以内には」「まだ情報収集中」「条件に合えば」「他も見ている」比較検討中の顧客
低温「いつかは」「まだ時期じゃない」「とりあえず相場だけ」「親の相続がきっかけで」将来の顧客

温度感別フォローシナリオ:

項目高温中温低温
電話頻度週2〜3回週1回月1回
メール頻度電話のたびにサマリー送付週1回(新着物件/相場情報)月1回(メルマガ/相場レポート)
メインチャネル電話 + メールメール + 電話メールのみ
送る情報内見候補物件、ローンシミュレーション新着物件、エリア相場、お役立ち情報相場レポート、税制変更情報
次回アクション内見日程の調整条件の再確認電話3ヶ月後に状況確認
期間の目安1〜2週間で決着1〜6ヶ月6ヶ月〜1年以上

中温→高温に引き上げるコツ:

  • 条件に近い物件が出たら「○○様の条件にぴったりの物件が出ました」と即連絡
  • 相場の変動があれば「○○エリアの相場が○%上がっています。タイミングとして良い時期です」と情報提供
  • 顧客が物件情報を頻繁に閲覧していれば(マイページの閲覧ログで確認できる場合)、「最近お調べになっている物件について詳しくご案内できます」と電話する

属人化を防ぐ:チームでの追客電話の仕組み化

担当者Aのアポ率は30%、担当者Bは5%──この差が放置されている会社は多い。 トップ営業が退職して売上が半分になる──こうした事態は珍しくない。仕組みで底上げしないと、採用のたびに同じ教育コストがかかる。個人の営業力に頼るのではなく、チームとして追客の最低品質を底上げする仕組みが必要だ。

仕組み化の3ステップ:

1. トークスクリプトの共有と標準化:

  • 本記事のトーク例をベースに、自社のエリア・実績に合わせてカスタマイズ
  • 「棒読みNG」。言うべきことと順序を統一し、言い方は各自の自然な言葉で
  • スクリプトは3ヶ月に1回見直す

2. 架電記録の可視化:

  • CRMやスプレッドシートで、誰がいつ誰に電話したか・結果はどうだったかを全員が見られる状態にする
  • 「あの反響どうなった?」が5秒で確認できることが最低条件
  • 顧客管理の詳細は「不動産CRM完全ガイド」を参照
    ⇒不動産CRM完全ガイド

3. 週次ロープレの実施:

  • 毎週15分、実際の通話録音(許可を得たもの)を聞いてフィードバック
  • ロープレの評価基準: ①第一声の印象、②ヒアリングの深さ、③アポの切り出し方、④クロージング
  • 人員配置の目安: 月100件の反響で2〜3名の専任担当

営業チーム全体の追客品質を底上げし、顧客の物件閲覧状況から動きを見逃さない
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追客電話でやってはいけないこと──失敗パターン5つと改善策

追客電話の失敗は「やり方」の問題であり、トークスクリプトと仕組みで改善できる。ここではNG例とOK例を対比で示す。追客電話のコツは「記録を残す」「売り込まない」「回数を守る」の3つだ。

失敗①:セールストークで始める

NG例:

「○○不動産の△△です。○○マンションの件でお電話しました。
こちらの物件は築10年で3LDK、○,○○○万円となっておりまして、
駅からも近くて非常にお買い得な物件です。ぜひご内見いかがですか?」

この電話を受けた顧客は「営業電話だ」と思って心を閉ざす。物件の売り込みが先に来ると、顧客のニーズを聞く前に電話が終わる。

OK例:

「○○不動産の△△です。先ほどお問い合わせいただいた
○○マンションの件でお電話しました。
こちらの物件、まだご内見いただけますので、
ご興味があればご案内したいと思ったのですが、
今少しお時間よろしいですか?」

違いのポイント: 物件の詳細説明をせず、「内見できる」という事実と「お時間あるか」の確認だけで始める。

失敗②:不在でも繰り返し架電する

1日に3回も4回も電話すると、着信履歴を見た顧客は「しつこい会社」と判断する。着信拒否や口コミサイトでの悪評につながるリスクがある。

ルール: 1日1回まで。不在なら即SMS → 翌日に時間帯を変えて再架電 → 5回不通でメール追客に切り替え。

失敗③:電話で全部伝えようとする

電話は「情報を伝える場」ではなく「アポを取る場」だ。物件の詳細、周辺環境、ローンの話を電話で全部話すと、顧客は「もう聞いたから行かなくていい」と思ってしまう。

電話で伝えること: 自己紹介、電話の理由、訪問(内見)の提案、日程調整。以上。

電話後に送ること: 物件の詳細情報、周辺の成約事例、ローンシミュレーション。これはメールやマイページで。

失敗④:記録を残さない

「先日お電話した○○です。あれ、前回何を話しましたっけ?」──これを聞いた瞬間、顧客の信頼は消える。別の担当が電話して同じ質問をするのも同様だ。

最低限記録すべき5項目:

  1. 通話日時
  2. 顧客の反応(ポジティブ/ネガティブ/保留)
  3. 話した内容の要点
  4. 顧客からの質問・懸念
  5. 次回アクション(日時と内容)

CRMを使っていなくても、スプレッドシートで管理するだけで「前回の続きから話せる」状態は作れる。

失敗⑤:担当者ごとにやり方がバラバラ

トップ営業のAさんはアポ率30%、新人のBさんは5%。この差を「Aさんはセンスがあるから」で片付けていては、組織の成約率は上がらない。

改善策:

  • Aさんのトークを録音(許可を得た上で)して文字起こし → チーム共有
  • 共通トークスクリプトを作成。「何を、どの順番で伝えるか」を統一
  • 週次ロープレで全員のレベルを底上げ
  • 仕組みで底上げする組織は、トップ営業が辞めてもアポ率が下がらない

追客の質が顧客満足度にどう影響するか──データで確認する
顧客満足度調査レポートをダウンロードする

よくある質問

Q. 追客電話は反響後何分以内にかけるべき?

営業時間内なら当日中に電話するのが現実的な最低ライン。「5分以内」を推奨する記事もあるが、顧客情報の確認や物件の下調べをせずに電話すると逆効果だ。準備を整えた上で、できれば1〜3時間以内、遅くとも当日中にかける。営業時間外の反響は自動返信メールで翌朝の連絡を予告する。

Q. 何回まで電話していい?しつこいと思われない回数は?

5回が目安。1日1回を上限とし、曜日・時間帯を変えてかける。5回不通でSMS・メールにも反応がなければ、電話追客は一旦停止してメール追客に切り替える。業界的には5〜6回の架電は通常の範囲内だ。「忙しいので来週電話して」と言われた場合は指定日時に架電する。

Q. 電話に出てもらえない場合はどうする?

1回目不通→即SMS送信、2回目不通→翌日に時間帯を変えて再架電+留守電メッセージ、3〜4回目不通→曜日・時間帯を変えて架電継続、5回目不通→メールで「お電話がつながらなかったのでメールにて失礼します」と送り、メール追客に移行する。業界的には5〜6回の架電は通常の範囲内だ。SMSと留守電の例文は本記事の「不在時の対応フロー」で紹介している。

Q. 「検討中です」と言われたらどう切り返す?

「承知しました」で受け止めた上で、新しい情報を提供する理由を添えて次回接点を作る。「実は○○エリアで新しく出た物件がありまして、メールでお送りしてもよろしいですか?」のように、顧客にとって価値のある情報を切り口にする。「その後いかがですか?」だけの電話は催促にしか聞こえない。

Q. 購入と売却で追客電話のアプローチは違う?

大きく違う。購入の追客電話は「内見アポの取得」がゴール。物件の魅力を簡潔に伝え、「見に行きたい」を引き出す。売却の追客電話は「訪問査定アポの取得」がゴール。「正確な査定にはお伺いが必要です」で訪問理由を作り、電話で概算査定額を伝えないのが鉄則だ。賃貸はスピード重視で、当日・翌日の内見提案が有効。

Q. 追客電話のKPI(通電率・アポ率)の目安は?

通電率50%以上、アポ率(通電者のうち訪問アポ取得)15〜25%が標準的な目安。通電率が40%を下回り続けるなら架電タイミングの見直しが必要。アポ率が10%を下回るならトークスクリプトの改善が先だ。KPIは週次で確認し、月次で改善策を打つサイクルが基本になる。

Q. トークスクリプトは用意すべき?

必須。ただし棒読みはNG。スクリプトは「何を、どの順番で伝えるか」のガイドラインであり、言い方は各自の自然な言葉で。具体的には、①自己紹介→②電話の理由→③ヒアリング→④アポの提案→⑤日程調整の5ステップを整理し、各ステップの「伝えるべきこと」を箇条書きにしたものを手元に置いておく。

Q. 追客を電話からLINEやメールに切り替えるタイミングは?

3つの判断基準がある。①5回架電して通電しない場合、②顧客から「メールの方がいい」「LINEで連絡してほしい」と明示された場合、③長期検討(半年以上先)で電話の頻度が顧客負担になる場合。切り替え後も、条件にぴったりの物件が出た場合や状況確認(3ヶ月に1回程度)は電話に戻してよい。

この記事の監修・運営

運営: 株式会社Facilo(https://www.facilo.jp/
不動産仲介会社向けコミュニケーションクラウド「Facilo」を開発・運営。購入・売却・賃貸・事業用の4サービスラインで、全国1,500店舗以上の不動産会社に導入されている。

監修: 株式会社Facilo マーケティングチーム
不動産仲介会社向けコミュニケーションクラウド「Facilo」の開発・運営を通じて蓄積した業界知見をもとに、本記事を制作しています。本記事の通電率データは不動産会社のミカタの公開レポートを参照し、現場感覚と乖離しない数値のみを採用しています。

記事制作方針: 掲載するデータには出典を明記し、架空の事例や誇張した数値は使用しません。追客電話のトーク例は、不動産仲介の現場で実際に使われているスクリプトをベースに汎用化したものです。

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