不動産仲介業の開業を成功させるロードマップ!必要な準備と資金の調達方法
不動産仲介業の開業をスムーズに行うには、事前準備を適切に行う必要があります。
開業するうえで満たさなければならない必須項目もあるため、ロードマップに基づいた準備が開業を成功させる鍵となります。
この記事では、不動産仲介業の開業を成功させるロードマップとして、必要な準備や資金の調達方法について詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.不動産仲介業の開業に向けた基礎知識
- 1.1.宅地建物取引士の資格が必要
- 1.2.不動産業の形態
- 2.不動産仲介業の開業後の収入と経営
- 2.1.不動産仲介業で得られる収入の目安
- 2.2.初期は黒字経営が難しい
- 3.不動産仲介業の開業に向けたロードマップ
- 3.1.①事務所の確保
- 3.2.②事務所の備品の準備
- 3.3.③保証協会への加入
- 3.4.④法人もしくは個人事業の設立
- 3.5.⑤不動産仲介業の開業における必要な資金と足りない場合の対処法
- 4.まとめ
不動産仲介業の開業に向けた基礎知識
不動産仲介業の開業には、宅地建物取引士の資格が必要です。
ここでは、不動産仲介業の開業に向けた基礎知識について詳しく解説します。
宅地建物取引士の資格が必要
不動産取引を事業として行うには、宅地建物取引士の資格を持った人材と宅地建物取引業免許の取得が必要です。
宅建士は、不動産取引において、顧客が不当な契約を結ばないように必要な事項を説明する役割があります。
経営者が不動産仲介業の宅建士の資格を持っていなくても、専任の宅建士を事務所に在籍させて開業することが可能です。
不動産業の形態
不動産仲介業には、売買仲介業と賃貸仲介業があります。
売買仲介業は、売り出されている不動産の仲介を行い、賃貸仲介業は賃貸物件の仲介を行いますが、両方を取り扱う不動産会社が多いです。
不動産業の中には、仲介業以外にも賃貸管理業や不動産デベロッパーなどの形態があります。
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不動産仲介業の開業後の収入と経営
不動産仲介業の開業直後は、安定した黒字経営が難しい傾向にあります。
ここでは、不動産仲介業の開業後の収入と経営について詳しく解説します。
不動産仲介業で得られる収入の目安
不動産仲介業で得られる収入は、不動産の売り手と買い手、貸主と借主を仲介し、その報酬として受け取る仲介手数料となります。
不動産取引 |
売買価格 |
手数料上限額の計算方法 |
売買仲介業 |
200万円以下 |
売買価格×5%+消費税 |
200万円超~400万円以下 |
(売買価格×4%+2万円)+消費税 |
|
400万円超 |
(売買価格×3%+6万円)+消費税 |
賃貸仲介業の場合は、家賃1ヶ月分+消費税が手数料の上限額です。
初期は黒字経営が難しい
不動産仲介業の開業初期は案件の獲得が難しいため、黒字経営に持っていくのに時間がかかります。
売上を伸ばすには、市場の動向や競合他社の分析を行い、自社の課題点の明確化及び改善を繰り返したうえで、自社の強みをアピールしていく必要があります。
また、初期費用を抑えて事業規模に合った設備を導入し、運営をしていくのも黒字に持っていくための方法の一つです。
不動産仲介業の開業に向けたロードマップ
不動産仲介業の開業に向けた準備は、運営方法によって異なります。
ここでは、不動産仲介業の開業に向けたロードマップを紹介します。
①事務所の確保
不動産仲介業を始めるためには、業務形態に合わせた事務所の確保が必要です。
顧客からの信頼を得るために、可能な限り個別に事務所を設置するのが望ましいです。
小規模な形態から始める場合は、テナントやレンタルオフィス、自宅などのさまざまな場所を事務所にすることもできます。
ただし、専用の出入口や壁で仕切られている事務所スペースの設置が義務づけられています。
不動産業界では、オンラインの取引も良く使われているため、その場合の運営形態も考慮して事務所を選ぶことが重要です。
②事務所の備品の準備
事務所の決定後は、必要な備品の準備を行います。
▼事務所の必要な備品
- パソコン、プリンター
- 電話、FAX
- ワーク用デスク
- 応接用の机と椅子
- 印鑑
- 看板など
不動産業の事務所には、不動産の取り扱い業者であることを示す看板を設置しておき、宅地建物取引業者票についても見やすい場所に掲げる必要があります。
事務所の机と椅子などの備品は、経営規模や体制次第で必要ない場合もあるため、不動産仲介業の方針を決めてから揃えるのが望ましいです。
③保証協会への加入
保証協会への入会の際には入会金及び60万円の弁済業務保証分担金を協会に支払う必要があります。
通常は不動産業の経営をする際には、供託所に1,000万円の営業保証金を納める必要がありますが、保証協会に加入すれば免除となるため、多くの不動産企業が保証協会に加入しています。
④法人もしくは個人事業の設立
不動産仲介業は、法人の設立もしくは個人事業の開業が必須となります。
将来的にビジネスの範囲を広げる予定なら、顧客の信頼を得やすい法人を設置するのが望ましいです。
法人として会社を設立する場合は、資本金の準備や法人の登記が必要で、個人事業主として開業する場合は、税務署に開業届を提出します。
⑤不動産仲介業の開業における必要な資金と足りない場合の対処法
不動産仲介業の開業において、初期費用と運営費用に対応できる資金準備が必要です。
初期費用としては約400万円~1,000万円かかり、運営費用は3ヶ月間で約60万円~200万円かかるとされています。
開業資金が自己資金で賄えない場合は、民間の金融機関よりも比較的金利が低く、長期間の借入が可能な日本政策金融公庫の活用が有効です。
ただし、融資を受けるには、過去の実績や今後の取り組みが示されている事業計画の提出が必須です。
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まとめ
この記事では、不動産仲介業の開業のためのロードマップについて以下の内容で解説しました。
- 不動産仲介業の開業に向けた基礎知識
- 不動産仲介業の開業後の収入と経営
- 不動産の開業に向けたロードマップ
不動産仲介業の開業には、宅地建物取引士と宅地建物取引業免許が必要です。
不動産仲介業の開業した初期は取引が少ないため、安定した黒字経営が難しいとされており、売上を伸ばすには自社の強みをアピールしていく必要があります。
開業に向けた準備は、経営の規模や方向性によって変わるため、資金や目標を元に適切な経営体制を決定しておくことが重要です。
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